男女それぞれ4つの浴槽すべてに、濃厚な黄金湯をかけ流す奇跡の名湯が都心至近にあった!
早稲田といっても大学ではなく埼玉・三郷の早稲田地区。
風呂と食事のみ直球勝負で、アフターコロナを生き残れるか検証します。
埼玉の「ワセダ」は温泉だった!
私(貧乏ライターくろたま)は、元新聞記者。
その業界には、早稲田大学出身の連中がうじゃうじゃいました。
奴らはとにかく酒と飲み会好きで、女の子に縁がなくていまだに独身生活の同期生もたくさん…
聞くところによると、かつての早稲田大学には、成績の良いエリートもいたけど、どうしても「ワセダ」に入りたいと、地頭が悪くても3浪4浪して入学する猛者もいたとか。
今回レポする「早稲田天然温泉めぐみの湯」も、全然おしゃれじゃあないけど、お湯がとにかく個性的で、3回4回通いたくなる中毒性が、同じワセダで合い通じるものがあるかもしれないと思いました。
強気な料金設定
話が脱線しましたが、都心から50分で武蔵野線「三郷」駅に到着。
常磐線、つくばエクスプレス、東武線などから、武蔵野線に乗り換えて行くことができます。
三郷駅北口から線路沿いに西に向かって歩くこと15分。
ドーンと、目の前に派手な建物、「早稲田天然温泉めぐみの湯」
二階建てのわりと大きな白い建物です。
駐車場には、「春日部」「足立」ナンバーが数台停まっていますが、それほど混雑してはいません。
一階はスイミングスクールになっているようです。25メートルのプールがあるとか。
温泉とプールのコラボは不思議ですね。
めぐみの湯の玄関には、コロナウイルスの関係の営業再開のお知らせと、サウナ休止の貼り紙が。サ道が楽しめないのか…これはちょっと残念。
※2020年9月に確認したところ、サウナ再開されたとのことです。
玄関でフロントのお姉さんに体温を測ってもらってから、靴箱に向かいます。
靴箱は100円返却式。入場料金は、券売機で買うシステムです。
平日1100円、休日1200円
…これはいったい?相場よりかなり強気な設定。
それだけお湯に自信があるということ?
フロントのお姉さんにチケットを渡します。
値段が少し高めですね、と水を向けると、
「うちは、生の源泉かけ流し100%で、毎日夜にお湯を抜いてから掃除して、新しいお湯を張っているんですよ」と、泉質自慢の様子。
果たして値段だけの価値があるんでしょうか?
怒涛のかけ流し天国
まずは階段で二階に上がります。
館内は平日とあって人が少なく広々としています。掃除もピカピカに行き届いていますが、電気代節約のためか、気のせいか、昼でもかなり暗いのが不思議です。
ボディケアのお店は休業中でした。
とにかく、源泉自慢ということで、早くお湯に入りたくて脱衣場に向かいます。
ロッカーは100円返却式。壁に温泉分析書が貼ってありました。
泉温、46.1度
湧出量283リットル
含よう素ーナトリウムー塩化物強塩泉
(高張性・中性・高温泉)
このような良質なお湯を地下1500メートルから汲み上げているそうです。
一般的適応症の項目には、「睡眠障害」の文字が!
不眠症に悩むくろたまにとってはラッキー。
…これは期待できるかも!
浴室のガラス戸を開けてレッツ入湯!
鉄の匂いと鉱物臭が充満しています。
かけ湯して、まずは露天風呂に向かいます。
おおっ!
広々とした2つの浴槽に黄金色の湯が並々と…
まずは源泉が、わき水のように、どぼどぼ注いでいる熱めの湯に入ります。
湯口にびっしりとお湯の鍾乳石がついています。
鉱物臭がしてたまりません!
なんでも、涌き出る時は透明なお湯の鉄分が反応して、にごり湯になるそうです。
舐めてみると、超塩辛い!
かなり、というか、ものすごく濃厚です。
にごりの度合いも10センチ手を沈めるだけで、見えなくなるほど。
この湯は、東京郊外ではあり得ないはず…
同じような泉質の同じ埼玉の百観音温泉は透明だけど、こちらはにごり湯。
百観音温泉のようなシュワシュワ感はないけど、お湯の濃厚感がすごい!
平野なので景色は見えないけど、青空がきれい。
ああ、来て良かった…身体に染みる…
女湯には船型の湯船とつぼ湯があるとのこと。
男女で趣が異なるようです。
内湯に戻るとやはり2つの浴槽があって、熱めとぬるめに別れていて、こちらもかけ流し。
内湯の壁には、温泉の紹介が書かれていました。
ー水の恵みの郷ー
「水と緑と出会いのまち」三郷。
その昔、12~13万年前この地一帯は古東京湾での浅海となっており、その後、幾多の地盤隆起などを経て中世に至った三郷は、西を利根川・隅田川水系、東を渡良瀬・太田川水系に囲まれた陸域低地帯となりました。
当「めぐみの湯」の源泉は、古代の深層1500メートルより湧出する化石海水であり、今からおよそ900万年程前に堆積したと考えられる三浦層郡中部都幾川層礫岩層より湧出する温泉です。
源泉の温度は46.1度、成分総計25500ミリグラム、特筆すべきはメタケイ酸、硫酸イオン、ヨウ素・臭素イオン等が、温泉認定物質含有基準値(温泉法)を数倍上回っていることから、当源泉はここ一帯の地層でも真に泉質に恵まれた温泉です。
当館では、この恵まれた温泉を多くの浴槽に源泉そのままの「かけ流し」(加温循環濾過等なし)で使用しております。
「健康維持といやしの温泉」をどうぞごゆっくりとお楽しみくださいー。
同じ化石海水温泉の東京・調布の深大寺温泉湯守の里は、黒湯だけど、こちらは黄金色なのも面白い。
ひとえに塩化物泉と言っても、いろんな温泉があるんだなあ…
残念ながらサウナは休止中ですが、20度の水風呂がありました。火照った身体を冷やすのに、ちょうど良さそうです。
足から浸かって首まで浸かれば、不思議と冷たくない。サウナでなく、「熱の湯」と呼ばれる塩化物泉でも、水風呂は整うなぁ。夏場だからできたのかもしれないけど。
それにしても、めぐみの湯は濃厚だった。長湯したら、湯当たりする人もいるだろうな…
天ざる750円と温泉談義
水風呂で整ったところで、いったんお風呂を出て、館内をさまよいます。
寝ころび処は、男女共用と女性用の仕切りがあって、寝ころび用の枕のついたマットがありました。
ここで、少し休憩して、うとうと…
さて、お腹がすいたので夕食を食べようかな…
食事処は、入り口に券売機があって、セルフサービスで注文するシステムです。入場料金は強気でしたが、対照的に食べ物は、全般的に値段は安め。
「デイスパの価値は天ざるそばにあり」
という妄想にとらわれているくろたまは、一瞬、目を疑った。
「天ざる750円」
こんな安い天ざるそばは初めて。先日レポした同じ埼玉の「宮沢湖温泉 喜楽里別邸」は、1140円もしたんだよね…
食事処は、30人くらい入れる広さでしたが、私のほかに客はなし。窓から三郷の町並みと武蔵野線の電車が駆け抜ける様子が望めます。
待つこと10分、天ざるそばを受け取りに向かいます。
これは…出来合いの茹でた蕎麦に、かき揚げとちくわ天のショボい天ざるが…
まあ、750円だし、いいか…
値段相応ということで納得。
これだけでは、足りなかったので、焼き餃子(350円)を追加。これも、市販のものを焼いただけでした。おいしかったですが…
食べ終わって、トレーを返却する時に、調理のおじさんと雑談すると、この業界が長い方らしく、
「これだけのかけ流しは、首都圏ではここだけ」と胸を張っていました。
おじさんの話によると、かけ流しは、源泉使用料にお金がかかるイメージですが、実はかけ流した「捨て湯」を流す下水道料金が、とてもコストがかかるということ。これは目からウロコ。
「地元の湯治の常連さんも多いけど、都内からの温泉通のお客さんも多いよ。泉質が抜群だけど、宣伝が下手だから空いてるよ。もう少しPRしたいところだね」
「いつも静かだよ。子どもが走り回っているスーパー銭湯とは違うよ」
…ふむふむ、やはりファミリー向けとは、一線を画しているのか…
「ここは、入浴料金は高いけど、時間制限はないから、何回も入った方がいいよ」
ーとのことで、くろたま、またお風呂に向かいます。
ちゃぽん…
それにしても静かな温泉だなぁ…
10人くらい男湯に入っているけど、皆さんゆったりと、椅子に腰掛けたり、瞑想したり、リラックスしています。さながら湯治場ムード。
若くて、筋肉質のお兄さんが何人かいたのが印象的。スポーツ選手か何かなさっていて、筋肉痛をほぐす湯治に来たのかなぁ?
効き目がありそう。
鉄分と塩分豊富な黄金色のお湯を堪能して、水風呂で整うことを繰り返します。
これは湯治だ…。
時間を忘れてボーっとできるので、ある意味不眠症に効くかも。
こうして2時間あまり湯治場の雰囲気を楽しんだくろたま、フロントのお兄さんにお礼して、チェックアウトしました。
「早くコロナウイルスが収まって、前のようにお客さんが戻ると良いのですが…」と、フロントのお兄さんが言っていたのが印象的でした。
口コミ
他の利用者の方がどのような感想を抱かれているのか、調べてみました!
→湯量豊富なかけ流しだけにお値段高めなのは仕方ないが…お値段高めの声多し。
それが露天、室内ともに熱め、温めの二種類が用意されてます。
普段感じない私でも肌がピリピリ来るのがわかるレペルです。
→公式サイトでも案内していますが、温泉成分が濃いので肌荒れ防止のために最後にかけ湯をすることをオススメします。
スイミングスクールが休館中のため、コーチらしき人が対応中。説得力があり納得しました。頑張ってください。また来ますね。
→源泉かけ流しでコロナ対策もしっかり!人も少なめで三密を避けて楽しめる穴場かな。
コロナ対策
2020/05/30
当館のコロナウィルス対策です
館内の徹底した消毒を行い、入館時の検温、マスク着用をお願いしております。館内は、お客様同士の社会的距離をとっていただくことをお願いしております。
2020.05.26
めぐみの湯再開のお知らせ(閉館時間短縮)
緊急事態宣言が解除されましたが、お客様ならびに全ての関係者に新型コロナウィルス感染リスク低減及び感染拡大防止にご協力いただきたく下記条項をお守りください。
めぐみの湯では下記の通り、営業を再開いたします。
営業開始日 令和2年5月28日(木)より
営業時間等 午前11時から午後10時(最終入館 午後9時)
(当面の間、閉館時間を1時間短縮させていただきます)
男性、女性ともに当面の間サウナ室はご利用できません(密の状態を防ぐため)
入館時条件
1.マスクを着用していない方は入館をご遠慮ください
(マスクが無い方は、館内でお買い求めください、数に限りがございます)
2.入館時検温で37.0℃以上の体温の方は入館できません
3.風邪の症状(咳、くしゃみ、鼻水)がある方は入館をご遠慮ください
まとめ
「かけ流し」「加温無し」「濃厚な湯」をうたっているだけあって、温泉自体は最高でした。先日レポした「春日部温泉湯楽の里」と泉質がよく似ていましたが、めぐみの湯の方が濃厚に感じました。
ただし、気をつけないと湯当たりしそうな程なので、湯めぐり上級者向けかもしれません。
また、サウナ休止は残念でしたが、よくある高濃度炭酸泉や、ジェットバスなどのエンタメ風呂は、いっさい無くて、まさにお湯勝負です。
そして、スタッフの方たちも皆さん、お湯自慢していましたが、地元の常連さんや、都内の温泉マニア頼みでは、アフターコロナウイルスの厳しい時代に生き残れるか、少し不安になりました。
駅前からのアクセスが分かりづらいのと、お風呂と食堂以外は休業中なのも、心配になるところです。
それでも、ちょくちょくマスコミの取材が入るらしく、フロントに二代目林家三平さんなどのたくさんの色紙が飾ってありました。
お湯勝負で、今後も行くならば、ネットや口コミ戦術を巧みに使って、リピーターを増やす努力が必要かもしれません。
でも、ここはくろたまにとっては、ゆったり湯治できる穴場。「都の東北」の名湯と言えるでしょう。今度は、身体が温まる塩化物泉を冬場に堪能すべく、再訪しようかと思っています。
店舗情報・アクセス・料金・営業日・営業時間
- 店舗名
- 天然温泉めぐみの湯
- レビュー評価
- ★★★★☆(4)
- アクセス
- 〒341-0023
埼玉県三郷市仁蔵193-3
- ホームページ
- http://meguminoyu.com/
- 電話番号
- 048-957-7777
- 営業時間
- 11:00~23:00(最終入館 22:00)
- 定休日
- 毎月第3木曜日
- 平日大人料金
- 1,100円
- 休日大人料金
- 1,200円
- 料金メモ
- 【お店から】
- 自然から生まれた天のめぐみの源泉を
加水・加温せず
生源泉100%かけ流し
限りある天然水の贅を
めぐみの湯で心ゆくまでご堪能下さい。
- 訪問履歴
-
1回目 2020/06/13
【現地レポ】三郷・早稲田天然温泉めぐみの湯|「都の東北」にかけ流し黄金温泉あり!エンタメ皆無で平1100休1200の強気も浸かれば納得!湯治感抜群で東京近郊最後の穴場か!
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