高尾山の裏側、相模湖エリアに近年オープンした「うるり」。
アルカリ性温泉はショボいけど、露天と内湯の炭酸泉が充実!遊園地の温泉ゆえ、休日は子供達がはしゃぎ回る現実をレポートしまーす!
「うるり」の名前の由来
「うるり」の名前の由来は、”潤水都市さがみはら”の”潤”(訓読み:うるり)からきており、ロゴの模様は、その形から地元の方々に”くじら”と呼ばれ親しまれている相模湖の形を模しています。
(公式サイトより)
Contents
都心から1時間、ひなびた観光地「相模湖」
新宿から中央線50分で終点高尾駅に到着。高尾からは、ローカル電車に乗り換えます。
この日は「小淵沢」行きで、電車は一気に山の中へ進みます。
電車と並んで走る高速道路の渋滞スポットとして有名な「小仏トンネル」を抜けて、たった一駅で、着きました「相模湖」駅。
駅前は、都内を抜けてすぐとは思えないほど、ひなびた風情が漂っています。
相模湖駅からは、駅前1番バス乗り場の「三ヶ木」行きが、1時間に1~3本出ています。
この日は、タイミング良くて、それほど待たずに乗れました。
バスは、一気に坂を下って、相模川(山梨県では桂川と呼ぶ)をせき止めたダムの相模湖畔をなぞるように進みます。
7分ほどで、「プレジャーフォレスト前」に到着しました。
「うるり」の看板が出ています。
まずは、「さがみ湖リゾート・プレジャーフォレスト」というキャンプやバーベキューなども楽しめるアウトドア型遊園地の、大きなゲートを抜けて中に入ります。
見上げると、山の上に大きな観覧車が!
しかも広い駐車場を横目に、温泉までもかなりの階段を上らないといけません。普段、運動不足の貧乏ライターくろたまは、ゼーゼー息が切れる…
振り返ると、見下ろす駐車場と向かいにドーンと石老山(せきろうざん)!
山の上の和風リゾート「うるり」
歩いて登ること10分で、なんとか温泉にたどり着くことができました。
平面型の和風を意識した、わりと大きな建物です。
玄関も、湯楽の里グループの宮沢湖温泉 喜楽里のように、和風リゾートを意識した造り。
壁に料金表がありました。平日850円は、まあ、わかりますが、休日1080円は明らかに観光地らしい強気が感じられます。果たして元が取れるのでしょうか?
靴をロッカーに預けて、まずはフロントへ。
精算用のリストバンドを受けとる前に、お姉さんが、
「お客様は割引券をお持ちですか?」
わ、割引券。くろたまチェックしていなかった…
何でも200円払って会員になると割引になるほか、プレジャーフォレストのホームページにも割引券があるそう。
めんどくさいから、まあいいや…
この日は日曜日で、1080円を払う覚悟を決めました。ちなみに料金は帰りに精算するシステムです。
岩盤浴は平日320円、休日420円と比較的リーズナブルですが、この日はサ道で汗をかきたかったので見送りました。
館内は、設備が新しいうえに、掃除が行き届いていて、ピカピカです。廊下にたくさんソファーや椅子がおいてあるほか、畳の休憩室や、家族連れ向けの「キッズルーム」もあり、あまりお金をかけなくても、ゆったりできるようになっています。
謎のお蕎麦と眺めの良いテラス
そういえばお腹がすいたなぁ…
というわけで、食事処に向かいます。
この日は、コロナウイルス対策の影響か、臨時メニュー。
「デイスパの食事は天ざるそばにあり」
という妄想にとらわれているくろたまですが、
メニューに天ざるそばが無い…
そこで仕方なく「おろしかき揚げそば」(870円)をオーダー。
セルフサービス式で、呼び出しブザーを受け取ります。
食事処は30人以上入れる広さですが、外側の屋外テラスが空いていたので、外へ。ブザーが鳴って、おろしかき揚げそばを受け取ります。
これは…確かにかき揚げはサクッと揚げたてだけど、蕎麦がへなへな、大根おろしも何のためにあるのかよくわからない。わさびとネギ、海苔も多めのコンセプト不明の謎の一品。
とりあえず、こんなもんかと割りきって、テラスの中庭の景色を楽しみながらいただきました。
泉質がショボくても潔くPR
さてさて、お腹もなんとか満足したところで、いよいよお風呂に向かいます。
のれんをくぐって、脱衣場へ。
広い脱衣場、ロッカーは200個以上ありました。
壁を探すと、…ありました温泉分析表。
温度28.2度
涌出量…記載無し
…?
こんなのはじめて見た!
ほとんど涌き出る量が無いのかなあ?
ちなみにガイドブックなどでは、毎分21.7リットルということです。
源泉と高濃度炭酸泉
源泉名
さがみ湖温泉(相模原第6号泉)
泉 質
ナトリウム-炭酸水素塩温泉(低張性アルカリ性低温泉)
適応症
一般的適応症 / 神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、
慢性消化器病、痔疾、冷え症、病後回復期、疲労回復、健康増進
泉質別適応症 / きりきず、やけど、慢性皮膚病
禁忌症
急性疾患(特に熱のある場合)、活動性の結核、悪性腫瘍、重い心臓病、呼吸不全、
腎不全、出血性疾患、高度の貧血、その他一般に病勢進行中の疾患、
妊娠中(特に初期と末期)
(公式サイトより)
イオンは、ナトリウムと炭酸水素が豊富!
pHは、9.7のアルカリ性
低張性ーアルカリ性ー低温泉
うーむ、果たして期待できるお湯なのか?
とにかく、レッツ入湯!
まずはかけ湯して、露天の岩風呂に向かいます。
うーん、少し狭い…7人くらい入れるかなぁ?
幸い先客は2人ほどでゆったり入れました。
湯口からチョロチョロお湯が出ています。
微かに硫黄の香りがして、ほんの少しだけ白濁しています。
ちゃぽん。
うーん…確かにアルカリ性が強くて、お肌すべすべ。
でもアルカリ性っていうか、これはセメントの匂いがする。
そういえば、山の反対側の高尾山口極楽湯も同じ匂いがした。
やはり近いので、地質や泉質も似ているのかなぁ
でも高尾山口は涌出量が毎分300リットルあるのに、相模湖は記載無し。
お湯は相模湖のうるりの方が濃厚かも。
よく見ると、岩風呂に源泉の案内が書いてありました。
相模原6号源泉
ナトリウムー炭酸水素塩泉
加温あり、加水あり、循環ろ過あり、塩素系薬剤を使用
と、堂々と書いてあります。
…これはある意味いさぎよい!
ちなみに加水は、お湯が不足した場合のみだそうです。
正直、循環のお湯がべたべたして、爽やかとはいかないけど、見渡すと丹沢の山々が少しだけ見えて、木々の間から鳥のさえずりが聞こえてくる…
都心から1時間でこのシチュエーションなら、休日1080円はありかな…
都会の暮らしに疲れると、お湯以上に、景色や鳥の声に癒される。
コロナで在宅勤務が増えたけど、家にずっと居るのも疲れる。ああ、私は木々の緑に飢えていたんだなあ…
と、わけのわからない悟り。
次は、源泉を使用しているという寝ころび湯へ。
8人ほどのスペースに、深さ5センチほどお湯がはってあります。
寝ころぶと、これはこれで気持ちいい。思わず寝落ちしそうになりましたが、レポしなければならないので、なんとか起きました。
充実の炭酸泉とまさかのデストロイヤー
お風呂を見渡して気付いたけど、湯涼みデッキや、椅子など、湯で身体が暑くなったら、涼める工夫が多めにセッティングしてあるのは、好感が持てました。
皆さん、股関にタオルを置いてゆったりしています。
露天には、他にも、なんと岩風呂より大きな高濃度炭酸泉が!
8人は入れるキャパで、源泉より炭酸泉に力を入れている様子。
高濃度炭酸泉
【炭酸泉の効果】
肩こり、腰痛、関節痛の緩和、自律神経障害の抑制、冷え症の改善、疲労回復、高血圧、
心臓疾患の改善、アストリンゼン効果(肌の引き締め)
【炭酸泉のご入浴の仕方】
・高濃度の炭酸泉効果が薄れてしまうので、お湯をかき回さずに静かにゆっくりとお入りください。
・お入りの際は炭酸排出口をふさがないようご注意ください。
・血液の循環が促進されるので15分以上はお入りにならないでください。
・ネックレス、時計、ピアス等貴金属類は必ず外してお入りください。
※過度の高血圧の方、動脈硬化症の方、心臓病の方、その他医師から入浴を制限されている方は
お入りにならないで下さい。
(公式サイトより)
しかも、普通の炭酸泉の前方に、一段深い湯船があって、露天で深めに浸かりながら、山々の景色を楽しめる、なかなかの演出が感じられます。
内湯の炭酸泉は普通ですが、露天の炭酸泉は珍しい!
その代わり、やはり場所取りバトルが激しく、くろたまも5分以上待って炭酸泉に入れました。
シュワシュワ…おお、手足に気泡がついてきていい感じ…心臓が楽になりそう…
その時、「バシャバシャ!」
なんと、幼児が炭酸泉で暴れまくり!
ああ、せっかくの気泡が…
パパが「やめなさい!」と注意しても、幼児はお構い無し。まさかの炭酸泉デストロイヤー!
よく見ると、源泉の岩風呂の隣に、備え付けのベビーバスタブを置いて、赤ちゃんを入浴させているパパさんも。
そうか、ここはやはりファミリー向けの温泉なんだなぁ…と実感。
内湯に戻ると、なんと高濃度炭酸泉が内湯にもありました!
なぜ炭酸泉が2つも?
これは、ある意味、源泉よりも、炭酸泉を優先しており、実に割り切ったレイアウト。
確かに、温泉よりも炭酸泉に浸かっている人の方がたくさんいたので、理にかなっている。
他にも、深さ90センチのジェットバスがあって、肩に当てるといい感じです。でもこの深さはちびっこには、少し危ないかも。
さてさて、お次は修行中のサ道。
眼鏡を棚に置いて入ります。
中は15人くらい入れるけっこうな広さでまずまず。遠赤外線サウナです。
特にロウリュウとかは無くて、フツーな感じ。
汗をかいたところで水風呂へ。
20度ということで、それほど冷たいわけでもなく、整う感じ。
水風呂は頭がすっきりして、冴えるなぁ…と思っていると、
サウナから飛び出た若者が、かけ水もしないで、ドボーン!
しかも顔を洗っています。
これはいただけない。サ道はマナーから始めるべきと、痛切に感じました。
温泉以外にもエンタメ要素いっぱい
さてさて、整ったところで、風呂を出て、館内をさまよいます。
うたた寝できる「おやすみ処」は、なんと2部屋もあり、他にも、中庭を眺めながらリラックスできるリクライニングチェアーも揃っています。
うーん、これはゆったりできる工夫があるなぁ…
子供がはしゃぎまくる一方で、大人がゆったりできる工夫もあり、コンセプトがよくわからないけど、たぶん施設が新しくて大きいから、多様なニーズに対応できるのかなぁ?
それにしても、今日は歩いて、足の裏が疲れた。
そうだ、思い切ってフットケアしてもらおう!
と、ボディケアのお兄さんに予約。待つこと40分あまりで、20分2100円のフットケアを受けます。
まずは、お兄さんが足裏にローションを塗って、ツボを押すのかと思いきや、足裏の筋肉の筋をゴリゴリ!
これは気持ちいい、というより痛い!
確かに効くという感じだけど、あまりの痛さに悶絶しそうになる。痛いのがだんだん気持ちよくなるんだよ、とわけのわからないことを自分に言い聞かせながら、20分間悶絶しておりました。
フットケアのお兄さんの話では、うるりはやはりファミリーが多く、特に土曜日は、隣接するキャンプ場に泊まる家族連れで夜までにぎわうとのこと。
痛かった足裏ケアが終わると、不思議と歩くのが楽になりました。2100円、貧乏ライターくろたまには、財布にも痛かったけど、これも勉強。
最後にお土産を買おうと、フロントの横にある土産物コーナーへ。
地元の野菜や、地元の柚子を使ったサイダーなど特に代わり映えしないお土産が置いてありました。
目に止まったのが、山梨県名物の桔梗信玄餅のアイスクレープ(290円)
そうか、ここは山梨県が近いんだな…
というわけで食べてみることに。
牛乳ときな粉とお餅の混ざった、不思議な味はなかなかでした。
このあともまた、お風呂に向かい、岩風呂、炭酸泉、サウナ、水風呂を堪能。
脱衣場に帰りのバスの時刻表が貼ってあるのが親切です。
帰りにフロントで、リストバンドで精算します。この日はバスで行ったので関係ありませんが、クルマで駐車場に停めた場合は、駐車券のレシートがあれば、駐車場無料になるキャッシュバックがあるとのことで、マイカーの方にはうれしいサービス。
バス停留所までは、坂を下って5分ほど。相模湖を眺めながら、まずまずの気分で家路につきました。
口コミ
他の利用者の方がどのような感想を抱かれているのか、調べてみました!
キッズスペースもあり、子連れに優しい感じでした。少し料金は高いかもしれません。
→子連れに優しい!本当にそう!パパさんんがベビーバスで一緒に入浴も令和を感じる。昭和ならママと一緒が普通でしたよね。役割分担大事♡
(Google による翻訳)木曜日の朝、隣の遊園地が閉まっているときに温泉うるりを訪れました。私はおそらく施設全体で十数人のゲストの一人であり、それは素晴らしかったです。入場料として850円を支払った(タオルセットなし)が、それだけの価値があった。素晴らしいハイキング後の目的地。
→中国語や英語の口コミもあり、外国の方も多く来ていることが伺えます。
営業時間を昔の時間に戻してもらいたい。
マッサージ師さんが少な過ぎ~😅
料理はまったくダメなので、食べてきてからの入館にしています。
→たしかに料理は微妙な感じでした。遊園地の併設だから?せっかくの良い施設なのにもったいない!今後に期待しています!!
コロナ対策
2020.05.28
さがみ湖温泉うるりは
5/30(土)より営業を再開いたします。
2020.02.22
うるりでは、今般の新型コロナウイルスをはじめとする感染症の感染予防及び拡散防止のため、下記の対策を行っております。
1. お客様に安心してご利用いただくために、アルコールを用いた消毒作業を定時に行っております。
2. 館内に消毒液を設置し、お客様にも感染予防対策にご協力をいただいております。
3. ウイルス排除に有効な対策である換気を行っております。
4. 職員は毎日検温等の健康チェックを実施しております。予防対策として、マスクを着用する場合がございます。
今後もお客様と職員の健康と安全の確保を最優先に必要な対策を講じてまいります。
ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
まとめ
うるりは遊園地の温泉ということで、ファミリー向けの子供がはしゃぐ施設なのは仕方ないですが、建物の新しさと大きさで、さほど気にならない造りはさすがでした。
お風呂も、涌出量が少ない源泉は狭めと割りきって、炭酸泉に力を入れるなど、こういう発想もあり、という感じ。
中でも、お風呂から出た時に3人組のお掃除のお姉さんたちに遭遇したのですが、てきぱきと打ち合わせして、丹念にお掃除を始めたのが印象的。
つまり、何か特別なウリは無いけど、ファミリーでも、大人でもきっちり楽しめるデイスパ。
子供があまり好きではない方は、平日に行くことをオススメします。とりあえず、緑の山々に囲まれてゆったりできるでしょう。
店舗情報・アクセス・料金・営業日・営業時間
- 店舗名
- さがみ湖温泉うるり
- レビュー評価
- ★★★☆☆(3)
- アクセス
- 〒252-0175
神奈川県相模原市緑区若柳1634番地さがみ湖リゾート内
- 電話番号
- 042-685-2641
- 営業時間
- 平日:11時~21時(最終受付は20時30分)
- 定休日
- 不定休(6月は毎週木曜日)
- 平日大人料金
- 850円
- 休日大人料金
- 1,080円
- 料金メモ
- 【お店から】
- <相模湖の森に湧く美肌の湯>
「さがみ湖温泉 うるり」は、相模湖の森に囲まれた高台に建つ日帰り温浴施設で、体験型アウトドア複合リゾート「さがみ湖リゾート」内に位置します。
木々に囲まれた開放的な露天風呂からは、ハイキングコースで有名な石老山を眺めることができます。また、相模湖駅からバスで8分と、大自然に囲まれた温浴施設としてはアクセスも良く、新宿から約1時間で入浴と森林浴の二重の癒しを味わうことができます。
- 近隣店舗
- この店舗から5Km圏内 (地図で見る)
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