今日は茨城県つくば市西大橋のつくば温泉喜楽里別邸。
2018年にオープンしたばかり。
湯楽の里グループの高級バージョンにしては、設備も露天風呂もパンチ不足?。
東京並みの強気なお値段でも、エリート研究者のお客さんが集うハイソなお湯を徹底レポートしまーす!
Contents
人工都市つくばにある喜楽里別邸
話がいきなりそれますが、私貧乏ライターくろたまは、今年7月にオープンしたばかりの幕張温泉湯楽の里に行って感動してきました。
当サイトでもTA2さんがレポートしていますが、東京湾一望の露天風呂や広めの高濃度炭酸泉は、もはやスパ銭を超えるクオリティで、話題を集めるのも納得。
今回レポートするつくば温泉喜楽里別邸も、2018年にオープンしたばかりで、しかも湯楽の里高級バージョンとあって、くろたまはかなり期待して、秋葉原からつくばエクスプレスに乗り込みました。
つくばエクスプレスと研究学園都市
昭和30年代後半、東京に一極集中する国などの機関を、新しい都市を作って移転させようと言う一大プロジェクトが持ち上がりました。
当初、那須山麓、富士山麓、赤城山麓、そして筑波山麓が候補に上がり、用地買収のしやすさなどから、筑波山麓が選ばれます。
その後、国や企業の研究施設の移転が進み、1985年に開かれた科学万博で、「つくば」の名前が世界に知られるようになります。
当時、くろたまは中学生。科学万博は行きたかったけど、遠くて行けなかった…当時最新鋭のパソコンとかロボットとか、オタクが憧れる展示で、すごく話題になったのを覚えています。
ただし、つくば市は交通の便が悪いのが難点で、1980年代に常磐新線構想が持ち上がります。
その後、ルート選定や第三セクター運営にするなどやり取りがあって、2005年につくばエクスプレスがようやく秋葉原からつくばまで開業しました。
現在、つくば市には「筑波宇宙センター」や「国土地理院」など、300ほどの官民の研究施設が進出。研究者も20000人ほどで、博士号を持つ住民も7000人くらい住んでいると言われています。
というわけで、秋葉原からつくばエクスプレスの快速に乗ると、とにかくスピードが速い!
最高時速130キロで、北千住、八潮、流山、柏をかすめて茨城県に突入します。
守谷で各駅停車に乗り換え。一面の田畑に突如タワーマンションが現れる不思議な風景を駆け抜けて、秋葉原から約50分ほどで、終点つくばのひとつ手前、研究学園駅に到着しました。
研究学園駅南口を出ると、数件のマンションがあるだけで、あとは荒野。だだっ広い道路を南へ向かいます。
この日は曇りでしたが、うっすらと筑波山系が望めました。
15分ほどで、檜(ひのき)の林に囲まれた、つくば温泉喜楽里別邸が見えてきました。
フロント自動化は良し悪し
建物は和風の平面型店舗。駐車場がやたら広く、この日は平日の午前中にも関わらず、つくばナンバーがたくさん停まっていました。
入り口に料金表があります。平日1,050円、休日1,250円は、地域的にも超強気なのでは?
ただし岩盤浴が平日300円、休日330円とリーズナブルで、セットするのがオススメなようです。
玄関でコロナウイルス対策の検温を受けて、靴をロッカーに預け入れます。
実はこのロッカーキー、丸いセンサー部分がついていて、リストバンドのように、すべての精算を済ませる仕組みになっています。入館料も後払いです。
入場も、自動改札のようにロッカーキーをかざすだけ、受付もなければ、案内もありません。
タオルや、岩盤浴はどうやって払えばいいんだろう?
くろたまがうろたえていると、お姉さんが
「お客様は初めてですか?」
そうです、と答えると、
「こちらのタオルを1枚ずつお取りください」
「ところで岩盤浴もお願いしたいんですけど」
「こちらの岩盤浴用の機械にかざしてください」
そこで、機械にキーをかざすと
「サイズを選んでください」との画面が現れました。
タッチすると、ほどなく、
取り出し口に、バッグが出てきて岩盤浴着が入っている…
「帰りも自動精算ですので、あちらの機械にキーをかざしてください」
後ろを見ると、自動チェックアウト機械が…
うーん…フロントが無いのは便利だけど、良し悪しだなぁ
慣れたお客さんが多ければスムーズだけど、高齢者には、ハードル高そうな感じ。
湯楽の里幕張でも同じシステムだったけど、時代の流れかなぁ
くろたまには良し悪しは判断できないけど、今後間違いなくフロント自動化はスパ銭で進んでいくことでしょう。
館内は、さすがに新しいだけあり、ピカピカで掃除も行き届いています。接客もマニュアルがあるのか、とても丁寧です。
随所に休憩ソファーがあり、ゆったりできる配慮が感じられます。お風呂上がりのデザートを販売するカフェもあるようです。
とりあえず、まずはお風呂に向かいます。
源泉良しもロケーションがイマイチ
温泉入り口は建物の奥にありました。
脱衣場はフツーな湯楽の里と同じで、好きな番号を選べます。わりと広めなのが好感が持てます。
かけ湯して、まずは屋外にある露天風呂を目指します。
露天風呂は、源泉かけ流しの上の湯と循環式の下の湯に別れています。
おおっ、誰も先客がいない!
まずは上の湯にレッツ入湯!
これは…非常に柔らかいやさしいお湯
舐めても塩辛くなく、湯口から、かすかに硫黄の香りがします。
壁に源泉の案内がありました。(抜粋)
この湯は、地下1620メートルより湧出したナトリウムー塩化物泉で、弱アルカリ性です。
毎分240リットル、35度の源泉は、肌にやさしいお湯となっております。
また、周辺の檜(ひのき)の林から、森林浴成分が出ていますので、リラックス効果が期待できます。
なお、上の湯は、加温のみで、消毒無しのかけ流し。下の湯は、消毒、循環ありとのこと。
うーん…この湯は、ほのかに硫黄の香りがして、さながら福島県のいわき湯本温泉に似ているなぁ…。同じ常磐エリアだし…気のせいか。
それに、説明文はなかったけど、炭酸水素イオンが多いみたいで、肌に細かい気泡がつくのがいい感じ。
ただし、周りの檜の林が20本くらいで、ショボいのが残念だけど、わざわざつくばエクスプレスで来た甲斐があった。これはいい湯だなぁ…
温まったので、いったん屋外のデッキチェアで休むつもりが、5箇所しかなく、空くまで10分くらい待ったのが残念。
夏場の温泉には、気軽に涼む所が欲しいので、ここは少し増やして改善してほしいところ。スペースが広めなので、予算があればできると思います。
次に入った下の循環湯も、思ったほど塩素が強くなくていい感じ。寝ころび湯も、お湯が深めで寝落ちするほど気持ち良かったです。
とりあえず、露天風呂を満喫したので、着替えてから次に岩盤浴へと向かいます。
まずまずな火釜(プルガマ)式岩盤浴
岩盤浴入り口は、ロッカーキーをかざして入る仕組みで、すぐに専用のコミックコーナーがあります。
岩盤浴専用のリクライニングチェアのある休憩室や、オンドルの休憩室があり、やはり岩盤浴料金を払えば、差別化されて、よりくつろげるというのも、時代の流れでしょう。
火釜(プルガマ)のあるメインの部屋はかなり広くて、中心の火釜の近くは熱め、遠くはそれほど、といった感じに場所を選べます。
とりあえず、少し遠めのトルマリン石に横たわると、じんわり汗をかくように暖まります。
次にうつ伏せに…確かに気持ちいいけど、夏場に岩盤浴は、やはりこたえる…
プルガマのすぐ近くには、蜂巣房という、洞窟のような穴に潜るタイプの岩盤浴があるのが珍しいですが、熱そうなのでパスしました。
熱くなったあとは、クーリングルームへ。
こちらは、くろたま史上、最強に冷えており、冷凍室のよう。配管が凍っている状態で、気持ちいいけど、少しやり過ぎでは…
整ったところで、お腹がすいてきた…
食事処に向かいます。
地魚「メヒカリ」の唐揚げに感動
ここの食事処「風玄」(ふくろ)は、かまどでご飯を炊いているのがウリです。
なので今回は、定番の天ざるそばはスルーして、ご飯のつく定食を頼むことにしました。
メニューも豊富で、湯楽の里グループ定番のカレーうどんのほか、茨城県店舗限定と思われるメニューも並んでいます。
中でも、イチオシは、「茨城県神栖市、越田商店の焼き鯖御膳」(1,280円)。
そうそう、銚子に近い神栖市の越田商店のサバ、手作りの逸品として知られているんです。
だけど、悲しいかなくろたま、サバが苦手…
そこで、目に止まったのが「つくば鶏の唐揚げ御膳」(1,090円)、そして「目光唐揚げ」(580円)
つくば鶏は、飼料にこだわり薬をなるべく使わないで自然に育てたご当地鶏です。
「目光(メヒカリ)」というと知らない方も多いのでは?
常磐もの
本州の曲がり角に位置する茨城県沖は、南から流れる暖かい黒潮と、北から流れる冷たい親潮がぶつかる「潮目の海」として知られています。
潮目は、プランクトンが豊富で美味しい魚を育てるほか、冷たい親潮も南下しているので、意外な魚も茨城県沖ではとれます。
例えば、お馴染みの鮭や鱈。また、吉次(キンキ)や、ドンコといった三陸や北海道の魚も漁獲されています。
ほかにも、柳カレイやメヒカリ、ホッキガイなどが、茨城県、福島県のソウルフードになっていて、「魅力度最下位」の茨城県、実は美味しい魚の宝庫なのです。
というわけで、ここは手堅くつくば鶏とメヒカリをオーダー。セルフサービスではなく、お姉さんが注文を取ってくれました。
しばらくして、つくば鶏唐揚げ御膳とメヒカリの唐揚げが到着しました!
つくば鶏は、一見フツーな唐揚げですが、薬臭くなくて、旨い、いけます。
メヒカリは、かじるとジュワっと脂が出て、ああ、わざわざ茨城県まで来て、ご当地魚に出会えた、と感動しました。
ロウリュウ体験も、狭い水風呂
お腹も満足したところで、サウナ道まだだった、というわけで、再びお風呂に向かいます。
内湯には、ジェットバスや、かなりビリビリくる電気風呂があります。
湯楽の里グループのお約束とも言える電気風呂。
こちらは、幕張店と比べて、かなりな電流の強さで、まるで処刑されているようです。
すたこら退散して、今度は高濃度炭酸泉へ。
こちらの炭酸泉は、広いうえに、機械の性能が良く、肌に気泡がびっしり。舐めてみるとまさにサイダー(真似しないでください)
満足したところで、いよいよサウナ道。
なんでも毎時30分にオートロウリュウがあるとのことで、くろたまはこの時を待っていた!
眼鏡を棚に置いて、部屋に入ると3人ほどサ道の同志が。
さぁ、いよいよ。
シュー、焼いた石にかけた水が蒸発します。
これだけ?
と思った後、ブオーンと風が吹いてきた!
これは確かに熱い、けど体の芯まで暖まる。
だけど水風呂が恋しい、ああ水風呂さま。
ということで、かけ水して18度の水風呂へ。
これは整う!
頭の中身がクリアになるのが実感できます。
残念なのは、水風呂が2人入ればいっぱいな狭さということ。
しばらくして、次の方が待ってましたので、急いで出ました。
口コミ
→新しい施設だけあってWi-Fiや充電も出来るのは助かります。自動精算システムは高齢者など不慣れな人にはサポートが必要かなとは思いますが…。
→女性が喜びそうな備品が完備されているのは良き!ドライヤーがナノイー付きは、何気にポイント高めだと知人女性が言っておりました。
→ジェット風呂、電気風呂は強烈でした!まさにこの口コミの通りです。怖いもの見たさにぜひ!お試しあれ。
まとめ
サウナ道で整ったところで、リクライニングチェア少し寝落ちしました。
フルフラットで倒れる寝心地の良い椅子でしたが、やはりごろ寝できるシートが恋しい。
帰りに、何か茨城のお土産を買おうかと思ったけど、お土産コーナーは無し!
同じ喜楽里別邸でも、埼玉県の宮沢湖温泉は、狭山茶や秩父味噌など、たくさんお土産があっただけに残念。
ぜひとも、筑波ハムとか、少しで良いので置いてみては。
こうして見ると、フロント周辺がかなり整然として無駄がないのがわかります。
確かに動線は無駄がないけど、人情味が無いなあ…
精算機にキーをかざして会計を済ませてチェックアウトしました。
正直、源泉のお湯と郷土色ある食事は良かった。
接客も文句ないけど、何か機械的なんだよなあ。
まあ、これは中年おじさん、くろたまの独り言。
これからのスパ銭は、どんどん自動化されると思いますので、その分還元してコスパが上がることを期待したいと思いました。
店舗情報・アクセス・料金・営業日・営業時間
- 店舗名
- つくば温泉喜楽里別邸
- レビュー評価
- ★★★☆☆(3)
- アクセス
- 〒305-0831
茨城県つくば市西大橋614-1
- 電話番号
- 029-846-2641
- 営業時間
- 9時~24時 (最終受付:23時)
- 定休日
- 年中無休(メンテナンス休館有)
- 平日大人料金
- 1,050円
- 休日大人料金
- 1,250円
- 料金メモ
- 【お店から】
- 木漏れ日の中、湯に浸かる。
大人だけの隠れ家的空間。
- 近隣店舗
- この店舗から5Km圏内 (地図で見る)
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