「おふろcafe」ー今や埼玉県を中心に「お風呂」付きでだらだら過ごせるおこもり系店舗を展開する業界のニューフェイス。
関東有数の泉質をアピールしている県北部の「おふろcafe白寿の湯」、家でくつろぐようにまったりできるという大宮の「おふろcafe utatane」
はっきり言ってこれら店舗はお湯を含めて残念賞。
土日は激混みで「だらだら」さえ不可能!
そこでリベンジしようと、グループ本拠地の埼玉県ときがわ町の
「昭和レトロな温泉銭湯、玉川温泉」に平日に乗り込み、グループの真価を試してきました!
Contents
おふろcafeグループは何者?
2011年に埼玉県ときがわ町からスタートした「温泉道場」グループ。
年季の入った流行らない温泉施設を買収、再生して急成長を遂げている。
当初は玉川温泉を中心に「地域活性化」「人材育成」に取り組み、メディアでも取り上げられた。
その後、お風呂だけではなく、カフェの要素を取り入れて、家族連れや若いカップルが一日ゆっくり過ごせる店舗を展開。
しかし実際は…
日帰り温泉マニア憧れの地、埼玉県北部・神川町の「白寿の湯」。
濃厚な赤褐色の湯が鍾乳石のように堆積しているとのことでいざ入湯。
しかし、湯が透明!わずかに赤い粒がちらほら…
温泉分析表をみると確かに濃厚、明らかに加水でした(泣)
これは哀しすぎたので、後日詳しくレポします。
さらに大宮のおふろcafe utataneは、カップルがイチャつく上、白寿の湯を運び湯にしており、当サイトで「あかつきお姉さん」が悲しみのレポをしています。
果たしておふろCafeグループの実力、こんなものなのか?!
やはり総本山お膝元、
「昭和レトロな温泉銭湯玉川温泉」を平日に行かねば、アンフェアかと思い立ちました。
埼玉の秘境にあった「映え」の聖地
そこで、中央線、青梅線、八高線を乗り継ぎ、山の中へ向かうこと90分
はるばる来たぜ!
ときがわ町「明覚(みょうかく)駅」
「ときがわ町」
埼玉県中部に位置し、人口約11000人。八高線で、飯能市と寄居町の中間くらい。おふろcafeを統括する会社「温泉道場」の本拠地がある。地元民情報では、日帰り温泉が3ヵ所あり、町民は温泉通でこだわりがある。
里山に囲まれた駅前はコンビニも何も無い…
何やら「乗り合いタクシー」が止まってる。
車体に書いてある番号に電話して予約すれば、ときがわ町内ならば、利用者が融通しあって一回500円で乗れるシステムとのこと。
駅から温泉まで通常1500円ほどなので、さっそく電話して乗車!
これはラッキーでした。
送迎バスの運行はないので、タクシーが見当たらない時は路線バスになる。
公式HPでは下記のような案内があった。
「東武東上線「武蔵嵐山駅」西口から、ときがわ町路線バスに乗車、
「十王堂前」下車、徒歩15分ほどです。」
なお、NAVITIMEによるとバスの料金は360円、所要時間は18分となっている。
結構時間かかるので乗合タクシーをオススメする。
乗り合いタクシーで秘境の山道を10分
見えてきました玉川温泉
平日なのに駐車場はけっこういっぱい
「熊谷」ナンバーの軽がたくさん停まってます。
おおっ!
入口にオート三輪ミゼットと丸い郵便ポストが、
いかにも昭和っぽい、っていうか…
悪趣味なくらいインスタ狙い
ここの広告には必ず載っている風景です。
さて、入館料ですが…
平日大人830円は妥当、休日は50円UPで880円はまぁ良心的かと…
従業員のお姉さんも素敵な笑顔で、さすが「人材育成」をうたっているだけある。
内部は、これでもかっていうくらい「昭和」!
個人的には、料金表も「¥830」の表記はやめて「八百参拾圓」にしてほしいところ!
駄菓子、ご当地サイダーが売っています。
おおっ、15円ヨーグルトにスーパーボール
ファミコン世代にはたまらん!
これだけのラインナップを維持するのも大変かと、
玉川温泉のシンボル「ケロリン」の桶も…
これなら、家族連れやインスタ狙いのお嬢さんにうってつけ!
カラオケ響く館内は客も昭和世代
昭和の雰囲気に酔っていると何やら二階からムード歌謡が聞こえてくる
BGM?とりあえず階段上がると…
なんと二階の大広間にはカラオケ舞台が!
半世紀前のお嬢様たちが「あなただけに~」「愛をささげるわ~」などと絶叫しています。
歌声に合わせて、半世紀前のお兄様たちがお約束の拍手。
ここは「サバト」?
そういえばお客さんで若者はカップル一組だけ見かけたなぁ、あとは地元民の後期高齢者が目立ちます。
どうりで熊谷ナンバーの軽がたくさんあった。
「お兄さん、写真撮ってないで私とデュエットするべ」
これはヤバい!
「今から風呂行くので、ごめんなさいね」
あわてて階段を下りた(冷や汗)
日曜祝日はカラオケ休みなのでご安心を!
「映え」のレトロごはんは割高
そういえば朝から何も食べてなかったので、風呂の前にランチをいただくことに
「玉川食堂」は、食券を買ってカウンターに出し、受取口からセルフで運ぶシステム
地元の食材を使った御膳シリーズも気になったけど、
やはりここはお約束の
「レトロプレート」(1380円)
一階、二階、いずれの大広間で食べて良いって話だけど、恐怖の二階はパス
待つこと10分でレトロプレート、参上!
ナポリタン、赤いウインナー、エビフライ、クリームコロッケ、サラダ、目玉焼き、コーンスープ
単なる家ごはんです。そういえば現在ガンで闘病している実家のおふくろも、こんなのたまに作ってくれたなあ…
コンセプトが、「地元の「お母ちゃん」たちが丹精込めて作る伝統の味」で、地域の食材を活かした料理と家庭料理を中サインとした懐かしレトロな味を再現。とあり、まさにその通りでした。たしかに…レトロな味、日本の普段のごはんだ。
これで1380円はインスタ映えの著作権料か(泣)
あっけなく完食して、御膳類にすれば良かったと後悔
一階大広間のセルフ給茶器で冷たいほうじ茶が飲めたのが、せめての救いでした。
「おこもり」をプチ忖度(そんたく)
食べ終わって館内をさらに進むと、ボディケアのお兄さんが元気良くあいさつ
社員教育がなかなか徹底している様子
10分あたり1000円ちょっとで相場は標準、高齢者割引もあります
今回はスルーして、おこもりエリアへ
「木の図書室」
雑誌とマンガがあるけどタイトル少なくてお飾り程度
ソファーが10席くらいあります。
「玉川テラス」
外にはハンモックがあるけど、これもまたお飾り程度。
そして、「おこもりのふかふかエリア」も五人分くらいでやはりお飾り程度。
昭和レトロな温泉銭湯玉川温泉 おこもりスペース平日でガラガラだけど、土日はカップルで埋まるのかなぁ、これはおふろcafeグループとしてお約束で作ったっぽいね。
でも自分の青春時代にこんなおこもり施設でイチャつけると知ってたら、活用させていただいたかも。ラブホに誘う勇気もお金もなかったからね
抜群のアルカリ泉もテレビが台無し
さーて、いよいよ風呂場へ
露天が岩風呂の昭(あきら)湯と、銭湯風呂っぽく壁に富士山が描かれた和(なごみ)湯が、一週間ごとに入れ替わりとのこと
今回は男湯が岩風呂でラッキー
脱衣場は無料のロッカーで安心、ドライヤー、綿棒、乳液、化粧水があります
でも、平日にもかかわらずロッカーは75個のうち半分以上キープされていて土日は大丈夫か?と少し不安に…
そしていざ入湯!
内湯は清潔感があり、湯口から滝のようにドボドボ!循環とわかっていてもテンション上がります
「お肌つるつる美肌の湯」
ph10.1のアルカリ性単純温泉
地下1700メートルから湧き出ており、加水無し、
循環ろ過と加温ありーとのこと
「15分に一回、浴槽に生源泉を投入しています」
とのうたい文句が意味不明、地元のお年寄りの話だと、隣接するゴルフ場から湯を引いているそう。
とはいえお湯に浸かったとたん、アルカリの心地よいぬるぬる感がたまらない
塩素も気にならず、長湯できるなかなかの湯
例えるなら、東京の「高尾山温泉 極楽湯」を、少し上品にしたような湯で適温。
新聞社のバンキシャ時代から人生踏み外して不眠症になったけど、このアルカリ性単純温泉は、効くなあ…今夜は深夜に起きないでゆっくり寝られるかも
さてさて内湯は満足して、露天風呂はというと
素晴らしい岩風呂…の前に大きなテレビの画面が…
しかも字幕出てるのにガンガン音も出てる…
露天も湯使いが良くてお湯自体満足したけど、
後期高齢者のお兄さんたちは、とりあえずテレビを見ていて動かない。
あまりに固まっているので思わず「大丈夫ですか?」と生存確認したくなる。
高齢者のリクエストで設置されたのか不明…
こういうニーズって誰が求めてるんだろうか?
結局、内湯に戻って長風呂してしまいました。
口コミ
今回は男性目線でのレポートなので女性の口コミも調べてみました。
always3丁目の夕日の世界そのものです。
飲食ブースにコタツがありました。
休憩室は雑誌や漫画、小説などがずらりと並んで読み放題。
低めのロフトには、ふわふわの絨毯と人をダメにするビーズクッションがいくつか置いてあり、ゴロゴロできます。
その隣には無料のマッサージ機が置いてあり、自由に使用できます。
浴場は、昔の銭湯の様な作りです。
(そもそも昔の温浴施設を買い取ってリノベーションしたので、浴場はそのままなのでしょう。)内湯も外湯も同じくらいの広さです。
泉質はアルカリ性の、ぬるっとしたお湯で肌がしっとり潤った様に感じました。
温度も40度くらいと熱くもぬるくもないので、子供もずっと入っていられました。
女湯だけですが泥パックがあり、自由に使えます。
全体的に満足でまた来たいですが、洗い場が少ないので星-1にしました。
→わかります!「always3丁目の夕日」の世界ですよね~。昭和レトロを堪能したい方には本当にオススメ!湯温最適、泉質最高、お風呂の種類は少ないけどお湯を楽しむにはうってつけ。
泥パックと温泉でお肌すべすべになりました(*^▽^*)
のんびりくつろげる様々な設備もおススメです。
食堂ではちゃぶ台やこたつがあります。
ご飯を食べたりテレビをみたりのんびり過ごしました。
→女湯の「泥パック」は好評。「美肌の湯」をうたってるだけあるので、女性を誘う文句に良さげだな。誘う勇気はないけど…
→なるほど、思った通り週末は激コミのようですね。昨今のサウナブームもあり、サウナはたしかに欲しいかも…
コロナ対策について
いま世界各地で猛威を振るうコロナ。
公式HPの「お知らせ」で公表されている内容を見ると、3月よりイベントの中止など、状況に応じて様々な施策を行っているようです。
【イベント中止のお知らせ】March 6th,2020
なかなか収束の見えない日々が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
玉川温泉でも通常の3分の1ほどの入館者数となり閑散とした日々が続いております。。。。
イベントに関しましても開催の判断が難しいところですが、3月14日(土曜日)までのビンゴ大会・カラオケ予想大会をお休みにする事とさせていただきます。
【イベント中止のお知らせ】March 15th,2020
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、3月21日までのカラオケ予想大会・ビンゴ大会を中止とさせていただきます。
【イベント開催について】March 23rd,2020
コロナウィルスの拡散防止のためにイベント開催を見合わせていましたが、本日より対策を取りつつ再開いたします。店舗として感染予防に努めて参りますが、体調に不安のあるお客様は参加を見合わせていただきますようお願い申し上げます。
<店舗としての対策>
1.会場となる2階大広間の座席数を減らすことで、お客様同士の間隔を開けております。
2.空気の滞留を防ぐため、窓を少し開けさせていただきます。
3.参加者が多くなった場合は、入場制限を設ける、又は中止する場合もございます。
4.換気を促すため、扇風機を設置させていただきます。
5.咳の出るお客様のご参加をお断りする場合もございます。
6.司会者は飛沫防止の為マスクを着用させていただきます。
7.マイクは利用ごとにアルコールで拭かせていただきます。
<お客様にお願いしたい事>
1.37.5度以上の発熱がある、又は咳の出るお客様はご入館をご遠慮ください。
2.来場も参加もあくまで自己責任であり、自己防衛のご協力をお願いいたします。
イベント再開にあたり、当館として最大限の対策は行っていきますが、お客様のご協力とご理解があり開催できるものと考えております。今後の状況により開催を見合わせる場合もございますが、出来る限り開催できるよう努めて参りますので、何卒ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。1日も早く以前のような日常が戻りますことを心より願っております。支配人
【新型コロナウィルス感染拡大防止に伴う営業変更について】March 27th,2020
昭和レトロな温泉銭湯玉川温泉を運営する株式会社温泉道場では、埼玉県の新型コロナウィルス感染拡大防止に向けた外出自粛要請を受け、3/28(土曜日)、29日(日曜日)の2日間一部営業内容を変更いたします。
玉川温泉としては、カラオケ予想大会・ビンゴ大会を当分の間自粛いたします
再開時期につきましては、改めてホームページにてお知らせいたします。
また、今のところ玉川温泉では営業時間の変更はありませんが、今後の状況の変化により変わる場合もございます。その際は改めてお知らせいたします。
→急な変更は、公式HPやフェイスブックでお知らせとなっているので、事前に確認してからお出かけすることをオススメします。
対策をしながらイベント再開をお知らせした矢先に、営業時間の短縮、イベントの中止など、先の見えない状況に困惑している状況が伺えます。
湯船に入り、しっかり体を温めることで免疫がUPして、日本人の感染が抑えられていたとも聞きますし。お風呂だけにするなど、感染しやすい状況(密閉空間に人が密集した状態で、たくさんの人が歌ったり盛んに会話をしたり叫んだりする環境)を避けて楽しみたいものです。早く収束に向かうことを願うばかりです。
昭和の三輪車ミゼットが玉川温泉の湯を各家庭にお届け!ハイタツミゼット
こんなニュースが流れきました。エリア限定ですがおもしろいですね。さすが温泉道場!
株式会社温泉道場が運営する 昭和レトロな温泉銭湯玉川温泉は、昭和の三輪自動車ダイハツ・ミゼットで玉川温泉の温泉とオリジナルグッズを各家庭に届ける「ハイタツミゼット」を2020年6月1日~30日の期間限定で埼玉県川越市のエリア限定で実施します。
https://forride.jp/news/haitatsu-midget
まとめ
加水無しのお湯自体は満足したので、なかなかの気分でチェックアウト。
フロントの感じの良いお姉さんによると、やはり平日はお年寄りが多く、土日は家族連れやカップルで激混みとのこと。
個人的な意見ですが、おふろCafe自体は確かに素晴らしい源泉を持っています。
ただし、週末を中心に明らかにキャパオーバーでしょう。
東京板橋区の名湯「さやの湯」のように、いっそのこと混雑状況をネット公開するのも手かと。ましてや白寿の湯のようにキャパを補うために過剰に加水しては本末転倒です。
店舗によって泉質もコンセプトもバラバラにする戦略かもしれないけど、それならばいっそ行かない。おふろcafeとしておしゃれに進化しても、初心忘れるべからずかな。
平日の玉川温泉は、★3。週末に来ても満足するリピーターが増えるような工夫が欲しいところでした。このままでは家族連れが一回来れば満足の単なる昭和テーマパークになるでしょう。
店舗情報・アクセス・料金・営業日・営業時間
- 店舗名
- 昭和レトロな温泉銭湯 玉川温泉
- レビュー評価
- ★★★☆☆(3)
- アクセス
- 〒355-0342
埼玉県比企郡ときがわ町大字玉川3700
- ホームページ
- https://tamagawa-onsen.com/
- 電話番号
- 0493-65-4977
- 営業時間
- 【平日】10:00~22:00(最終入館21:30)
【土日祝】5:00~22:00(最終入館21:30)
- 定休日
- 年中無休(メンテナンス休館有)
- 平日大人料金
- 830円
- 休日大人料金
- 880円
- 料金メモ
- 朝割営業あり(平日) 5:00-8:00
夜割営業あり 20:00-22:00(最終入館21:30)
- 【お店から】
- 昭和レトロな雰囲気の中で、癒し、食し、寛ぎ、笑う……。
ノスタルジックな風景の中に、新しい発見があるかも?
- 近隣店舗
- この店舗から5Km圏内 (地図で見る)
埼玉県ときがわ町の他のお風呂一覧
くろたまの記事
詳細なレポート楽しませていただきました。
写真を見て読むだけで、すっかり行った気になってしまう。だから自分で行くことはないか。ついそんな風に思わせてしまうのが、この出来過ぎレポートの欠点かも知れませんね??