はい、今回は「なまずの里」、埼玉県吉川市にやって参りました!
タイトルを見て「なまずってなんやねん」と思った方、そして「吉川ってどこやねん」と思った方いらっしゃると思いますのでご説明致しましょう。
吉川市は越谷市と三郷市に挟まれた千葉寄りの地域で、「よしかわ」と読みます。
ここ吉川はナマズの養殖が盛んな珍しい町なんです。
これからご紹介する温泉にも深く関わってきますので、本文までお見逃しなく!
今回行ったのは、武蔵野線吉川駅から徒歩5分の好立地にある「よしかわ天然温泉ゆあみ」。
前回のお風呂カフェが散々だったので本物の温泉が恋しくなって足を運んだこちらの温泉。
お湯よし、アクセスよし、なまずよし(?)
1度来たらまた立ち寄りたくなる、そんな温泉を紹介していきます!
Contents
駅徒歩5分。都心からもほど近い、超穴場の天然温泉!
ムクドリは百代の害鳥にして、行きかふ人は泣いちゃうよ ~あかつき芭蕉~
駅から歩けば2分で惨状です。
見間違いかと思うほど電線にびっしりとムクドリが止まっています。
そして狂ったような鳴き声。
数の多さもあるのでしょうか、本能的な恐怖ですぐ下を歩けない。
お湯が良くなければムクドリの思い出しか残らないくらいに酷い。
半泣きで歩いているうちに程なく到着。
温泉施設の入り口はこじんまりしているので、見落とさないように注意が必要です(奥の焼肉屋のほうが目立ってる)。
正直私は気づかなくて一度素通りしました。
存在感の全くないあまり目立たない地域密着型の温泉施設です。
なまずコーラ、なまず煎餅、生きたなまず……。これぞ吉川
館内は空いていて、建物の古さはあるものの、綺麗で静か。
癒されそうな雰囲気のエントランスです。
が。
1階の中央に水槽があり、なまずが飼育されているではありませんか。
しかも水槽2つもあるし。なまずに名前までついてるし。
なぜ温泉施設で。
水槽だけではなく、なまずコーラ、なまず煎餅まであります。
もはや観光地と化している……。
さて入館です。入館料は大人1000円ですが館内着とタオルは別料金なので、手ぶらや長居するなら高いなと思います。
夜は割安になるので、遅い時間にサッとはいる分にはお安いかと。
岩盤利用込みのセット料金、特にレディースデイは1200円とお得感あり。
受付でもらうリストバンドは食事処やジューススタンドなどの支払いに使用できますが、自販機やマッサージチェアは小銭しか使えないので要注意です。
なまずの里のゆえんって?
川で栄えた歴史をもつ吉川では、川の文化がはぐくまれ、川魚料理という食文化が根付きました。江戸時代初期には、河岸付近に川魚料理を売り物にした料亭が軒を連ね、物産とともに集まった人々の舌を楽しませてきました。
川魚料理は「吉川に来て、なまず、うなぎ食わずなかれ」といわれるほどの名声があり、新撰組の近藤勇、元総理大臣福田赴夫氏、同中曽根康弘氏なども吉川に来て食しています。
また、川は人々にとって食材の宝庫、憩いの場として身近な存在でした。川魚漁や川で遊ぶ子どもたちの姿が日常的に見られ、家庭では、なまずの身を包丁でたたき、みそなどを練り込み、丸めて揚げた「なまずのたたき」などが郷土料理として親しまれてきました。
この川に親しんできた歴史・文化が、吉川が「なまずの里」といわれるゆえんなのです。(吉川市公式HPより引用)
日本でココだけの「智光薬湯」と源泉で、美肌と健康ゲットだぜ!
体を芯まで温めてくれる濃い源泉と、広くてキレイな更衣室
更衣室は2階にあります。思ったよりも広くて綺麗でした。
特筆したいポイントは、ロッカーが3種あること。スタンダードな真四角、中サイズの幅広縦長型、コートも収納できる縦長型、そしてどれも余裕のある大きさです。
仕事や遊び帰りに荷物が多くても気軽に立ち寄れます。
お風呂は2階と3階にあります。
まず内湯だけの2階から入りました。
浴槽が3つで洗い場もそんなに多くない、小規模エリア。
シャワーは7~8台、シャンプーは2種、メイクも落とせる洗顔ソープもあるので、特に困りません。
驚いたのはシャワーの水圧と水量。
滝に打たれる勢いで噴き出してくるのでちょっと焦りますが、あっという間に泡が落とせるのは快適!
温泉はまず源泉から浸かりました。
入った瞬間に成分が即体に染み込む感じで、温度もちょうどよく、「ふあ~~~」と声を出して、秒で寝そうになります。
まじでふあ〜~となる、はにゃ~~んとなる(語彙力)。
少し入っていただけでお肌もすべすべになったぞ!わーい。
圧倒的な生薬パワー!容赦なく全身を刺激する「智光薬湯」
そして!源泉とともに注目したいのが、ゆあみ名物「智光薬湯」!
日本でひとつしかない、自慢の薬湯だそう。
なんと毎朝、36種の生薬から煮出しているんだとか!
めちゃくちゃ手が込んでいて驚きます。
こじんまりとした温泉施設なのに……力の入れようが半端じゃない。
公式HPによると
【皮膚からグングン吸収される天然の生薬を配合した薬草は、日本一のブレンド。薬草の刺激が五感から吸収され、自然治癒力を200%高めます。】
とのこと。
200%とは……?東西線の乗車率か……?
入ってみた感想ですが、まず色が濃過ぎて全く下が見えない。
さらに臭いが強烈。「The漢方」って感じです。
そして唇がピリピリするほどの刺激。
お湯の99%くらい唐辛子なんじゃないか?と思うくらいの強い刺激があります。
でも不思議なことに強い匂いや刺激を我慢できない!とはならずに、いつまでも浸かっていたくなるんです。
さすが名物。さすがスタッフさんの愛と努力の結晶。
ただ匂いはほんとキツいので、デート前の入浴は絶対にやめた方がいいです。確実に「ごめんちょっと用事思い出したから帰るね」と言われます。
→自然治癒力を200%高める薬湯の詳細や煮だしの手順などはこちら!
3階の内湯にも源泉が。成分が濃い本格温泉は湯あたり注意
もうひとつの目玉は、3階の源泉かけ流し露天!
ただ、2階から3階の露天までは裸で階段移動するので少し恥ずかしいのと、滑りやすいので要注意です。足の不自由な方もしんどいと思う。
3階はメインの浴場といった感じで、洗い場は2階に比べて広く数もあり、お湯の種類も豊富です。
ですが内湯は歩行湯などの健康風呂がメインなので、塩素の匂いがやや気になりました。
2階同様に源泉風呂があり、ここもずっと浸かっていたくなる極楽の湯。
体が芯から温まっていくのはもちろん、お肌もすぐにツルツルしてきます。
浴槽の浸食具合からも成分の濃さが伺えました。
その分、こちらの源泉は成分が濃く湯あたりの危険が高いので、5分を目安に浸かるようにとの注意書きが。
えー、もっと浸かって美肌になりたいよ~!と欲を出して30分くらい浸かったりしたら後で泣きを見るのでみんな気をつけてね。私はそのタイプだからわかるよ……。
駅前で源泉掛け流し露天まで楽しめる!埼玉の隠れスポット
さて楽しみにしていた源泉かけ流し露天です。
源泉かけ流し露天を駅前でコンビニ感覚で楽しめるなんてなかなかないぞ!
内湯の源泉も最高でしたが、やはり夜空の下でのんびり浸かる温泉にはかないません。
駅前なのにムクドリの鳴き声が響き渡りとっても静かで、空もバッチリ見えます。
星も見えたので、真冬はもっと趣があるんじゃないかな。
浴槽は3人くらいと広くはありませんが、これがまた良い。
小さな旅館の温泉かと錯覚するほどでまったりと落ち着いた時間を楽しめます。
悠久の時を感じながら「いま私、温泉と真摯に向き合ってる……」という気持ちになれますよ(ちょっと何言ってるかわからない)。
ただ浴槽内でのみろ過しているのが非常に残念ですが、利用者数を考えると衛生的に仕方ないのかな。
露天にはもうひとつ、源泉を3分の1に薄めた温泉風呂もあります。
湯あたりの心配もなく滑らかなのはとても良いのですが、消毒臭が強かった。
源泉露天より広さがあって開放的なのでもったいないところ。
入浴のあとも何度か更衣室を出入りしましたが、夕方からコンスタントに5.6人、更衣室にも浴室にも人がいる感じでした。
通い慣れしている方が多い印象で、騒ぐ人も居座る人もなく、みなさん純粋にお湯を楽しみにきてるなという感じ。
地域民に愛されて長年湯治目的で通っている人も多いそう(立ち聞き)。
効果は高いが不満も残る微妙な岩盤浴。入浴のついで感覚でどうぞ。
岩盤浴は、更衣室に行く前にまず受付で時間を指定して予約します。
予約時間になったら岩盤着に着替えて受付に行き、マットを受け取って入室という流れです。
岩盤浴では大量に発汗するので、前後にしっかり水分補給をしましょう。これ大事。
そして岩盤浴の前にお風呂を済ませておくのもマナーです。
衛生的に考えればそうなりますし、岩盤浴で出る汗は化粧水とも言われるほどお肌にとても良く保湿性が高いので、シャワーで流してはもったいないのです!
そしてもうひとつ重要なアナウンスをしたい。
私と同様に胸のサイズが控えめな方は、岩盤着を着る時に注意が必要です。
首周りが広く開いているので、角度によっては丸見えの可能性が。
汗でびっちょびちょになりますがブラカップなどの着用がオススメです。
私はノーブラだったので、移動したり岩盤浴中に仰向けで寝転ぶ際にはハンドタオルで胸のあたりをカバーしていました。え?泣いてないよ?全然泣いてない。
最適な温度でデトックス効果◎男女共用空間だけなのが残念
岩盤浴内はあまり広くはなく、男女共用ルームしかないのもかなりマイナスポイント。
さらに言えばキンキンに冷えたクールダウンルームもなく、扇風機しかない部屋で休むしかないのもきつい。
そしてここも狭くて男女共用だし室内も明るいので恥ずかしいという人もいると思います。
あとは時計が見づらい位置にあったのも残念。
ですが最も重要な岩盤浴の温度は最適でした!
石を踏めば真夏のビーチみたいに熱いし、5分もすれば玉のような汗が次々と出てきます。たまに温度が低くてじわっとしか汗が出ない岩盤処もありますのでこれは高ポイント。
デトックス効果を感じられる時間でした。
なまず食堂へようこそ!ごく自然にメニューを支配するなまず料理の数々
4階の食事処は少し変わっていて、舞台と食事席が一緒になっています。
約1年前の改装でこのスタイルになったとのこと。こちらの舞台では「もさく座」の大衆演劇を観賞できます。
今回は21時頃に食事をしに来ましたが、誰一人いない貸し切り状態でした。
広い中1人でぽつんと食事をする姿はなかなかに虚しいものがありますね。
テレビがついていたのでまだマシ、と思ったのですが、逆にうるさくてしんどかった……。中央に2つ近距離に設置してあって、それぞれ別番組がついていたので。
これは1台でいいと思う。
食卓は大衆食堂といった感じ。
やや清潔感に欠ける気がしましたが神経質でなければ気にならないと思います。
飲み物はビールやサワー、冷酒などのお酒類とドリンクバーの用意がありました。
名物なまず天丼、なまずカレーに御膳。目移りしちゃうね☆
そしてメインの食事ですが…….
はい出ました!吉川名物、なまずの天ぷら!
すご~い!なまずの天丼だけでは飽き足らず、天ぷらそばや御膳、カレーにまでなまずが出しゃばってる!
すごい存在感だね!
うーん、何を頼もうかな?
ここはやっぱり、なまずの天ぷら!……の横にあるイカの唐揚げ!!
……ごめんなさい、なまず料理を注文するべきでしたよね?
わかっています、レポーター失格です。
でも無理でした、水槽のなまずを思い出してしまって無理でした。
いえ天ぷら自体は美味しそうだったんですけど、調理前の姿……あの触角が本当にダメみたいです。
でも人気で、すごく注文されるらしい。
きっとすごく美味しいんだと思う!!
という訳で、なまずレポートは当湯めぐりサイトの優秀な他のレポーターさんにお任せしたいと思います(最低)
イカの唐揚げは想像以上にとっても柔らかくて、油淋ソースも美味しかったです!
あわせて注文したミニラーメンもちぢれ麺と柔らかいチャーシューがgood。
画像の麺が伸びてるのは写真を撮る前に先に食べ始めてしまったからです。(最低)
おまけ
小さな気遣いや2段ベッド?ゆっくりくつろげる休み処
2階には更衣室と岩盤処の他に、小さい休憩室が何箇所かあります。
中央の休み処はテレビがあってうるさいですが、暗く静かに休めるエリアもあります。
ブランケットなどの気遣いも嬉しいです。
畳にごろ寝して休める寝ころび処もありましたが、そこになぜか2段ベッドがあったのがかなり衝撃的でした。どなたかのご自宅かな?
何故に2段なのか……シュールすぎる。
館内ではいくらでものんびりダラダラ出来そうですが、全然休んでる人がいなかったので平日はサッと入ってサッと帰る人が多そう。
スタッフさんに聞いてみた(ウルトラ重要情報あり!)
こちらでは、既出のゆあみ名物「智光薬湯」の原液を、男女先着50名の方に毎日無料で配布しています。
入浴剤のように家に持ち帰って湯に入れるのではなく、ゆあみの浴場で泥パックのようにして使うんだとか!
腰痛、神経痛、肩痛等への効果を望むなら、湿布のように直接患部に塗って2~3分おく必要があるとのこと。
ええ……お湯に入ってるだけであの刺激だったのに……直接塗るとか絶対気絶するやん……。
そしてお湯関連でもう1つ、露天風呂は日替わりで男女入れ替え制を導入しているそうです。
ぜ、全然知らなかった……だってHPに書いてなかったもん!ほんとだもん!
って店員さんに言ったら、やはり記載はないとのこと。
うーん。かなり大事な情報なので、これは残念。
狙い目の入館時間も聞いてみましたが、平日夕方過ぎがかなり空くのでオススメのようです。確かに食事処はわたし1人だったしな。
逆に土日は劇の上映があるので、その時間に合わせて混み合うそう。
そしてうっかり買わずに帰ってしまったなまずコーラ。
なまずの粉末が入っているそうですが、味は至って普通のコーラとのこと。
次は忘れずなまずコーラ買うぞ!
優しいスタッフさん、ご協力ありがとうございました~!
また絶対行く~~!
ゆあみの口コミ
個人的にかなり好印象のこちらの温泉。他の利用者さんはどんな感想を抱いているのか調べてみました。
それでも嫌な感じはせず、楽しめます。
かなり効きそうな薬湯ですので、薬湯好きには堪らないかとおもう。
温泉もぬる湯も凄い好きな感じなので、良く行きます。
施設は老朽化が目立つ箇所がありますが綺麗で広いです。
温泉の浴室内は珍しく一階、二階に分かれていますので足の不自由な方は階段で移動しなければならないので辛いですね。お湯の種類は源泉かけ流しやクールダウン風呂。(人肌くらいの湯)薬湯など種類は豊富です。
また薬湯は有名みたいで数十年前に新聞に取り上げられたり、日本一の薬湯と呼ばれていたり有名なスポーツ選手などが湯治しにくるみたいです。
薬湯は入ると凝ってるところや調子の悪いところがピリピリしてくるので効いている感じがかなりあります!ただ、5分も入ると男女とも下半身の大事なところが痛くなってくるので薬湯数分入ったら次は天然温泉数分入り、また薬湯数分入ったらまた天然温泉数分入るを2、3回繰り返すといいです!
それとマッサージの上手な先生が数人いるので、温泉→マッサージ→薬湯の順番でいつも癒されてます(^o^)21時以降に行くと料金がかなり安くなるので、いつもその時間以降に行ってます!ポイントカードもありまして、20回通うと1回無料になります!
最近は食事処にある舞台でたまに演劇集団の時代劇が上映されてます!ここのアイドルはナマズの「あみちゃん」「ゆうちゃん」かわいいです(^o^)北斗晶&佐々木健介ご夫婦も利用されてるみたいです!
やはり薬湯の話題でもちきりな感じでした。薬湯も源泉も、とにかくお湯がいい温泉施設ってことですね!
なまず……可愛いのか、そうか……。なまずを可愛いと思えるその心が可愛いと思う。嫌味じゃなくほんとに。
おわりに
良き点
・なんといっても湯がいい。お湯だけなら★10!!
・派手さはないが綺麗で明るく地味でもない施設
・快適度という点ではまず駅近、浴場も館内も静か、更衣室も広く清潔で、特にロッカーの気遣いは好印象
・スタッフもフロントや食事処、清掃員とみんな感じがよい
・休憩所は数か所あり。TVがない静かに休めるエリアもある
・名物のなまず天丼は食べるべし(お前が言うな)
残念な点
・ムクドリの大群に心が折れそうになる(露天にまで鳴き声が響く)
・食事処のテレビがうるさくて疲れる
・現金でしか買えない自販機(聞かないと教えてくれなかった気がする)
・岩盤浴が男女共用
・3階は塩素のにおいが気になる
・露天の男女入れ替え制度を事前に知るのが難しい(HPに記載なし)
マイナス点はあるもののどれも致命的ではなく「通いたい!」と思える温泉だったので★4です!
店舗情報・アクセス・料金・営業日・営業時間
- 店舗名
- よしかわ天然温泉ゆあみ
- レビュー評価
- ★★★★☆(4)
- アクセス
- 〒342-0041
埼玉県吉川市保1-14-5
- ホームページ
- http://www.yuami.com/
- 電話番号
- 048-982-2647
- 営業時間
- 10:00~24:00(最終受付23:30)
- 定休日
- 不定休
- 平日大人料金
- 1,000円
- 休日大人料金
- 1,100
- 料金メモ
- 入浴夜割21:00~ 平日650円・休日700円
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